「感じ悪いわが子」がもたらしたのは豊かな人間関係!「責めない子育て」で実践した欲しいものを手に入れた3ステップとは

コーチング実践体験記

休日に家族で出かけていると、たまたま知り合いにばったり出くわす。

そんな何気ない日常の1シーンで
「子どもやパートナーの態度がなんか感じ悪い」
感じたら、あなたならどうしますか?

  • 「そういうの感じ悪いよ」と相手に指摘する。
  • 「もっと感じよくした方がいいよ」と相手に教えてあげる。
  • 「ちゃんとしてよ!」と怒る。
  • 言い合いになるのがめんどくさいから黙っている。

この記事では、同じようなシーンに出くわした私が「ある対処」を選択した結果、想像もしなかった豊かな人間関係を得られた体験をお伝えします。

 

感じ悪い我が子

「え?うちの子感じ悪い…」

梅の花が色づき始め、かすかに春を感じられるようになったある寒い日曜日の昼下がり。
私は5歳になる娘と図書館に向かっていました。

すると前方から自転車で向かってきた男の子が、大きな声で娘の名前を呼びました。

名前を呼ばれているのに、無反応な娘。
「なんて他人に対して無関心で・無愛想で・感じ悪いんだ!」と私は内心思いました。

叱る?正す?それとも?

男の子が過ぎ去った後「誰?保育園の子?」と聞くと、「うん。同じクラスの〇〇くん」と娘は教えてくれました。

以前の私だったらきっと、次のような言葉を娘に浴びせかけていたと思います。

「同じクラスのお友達?名前を呼ばれたら反応しなくっちゃ。
どうしてボーっと無表情で突っ立ってたの?あなた、お地蔵さんか何かなの?
顔がかわいいからって、男が向こうからホイホイ寄ってくると思ったら大間違いよ!
“〇〇くん!”と名前を呼び返すとか、それが恥ずかしければニコリとほほ笑むとか、手を ふるとか。何かしら反応しないと、誰からも相手にされなくなるよ!」と。

自分の考えを娘に押し付け「娘を正さなければ」とすごい勢いで言葉をまくしたてていた気がします。

叱らない。正さない。〇〇する。

だけど、その時私は「叱る」「正す」という選択は取りませんでした

自分の正しさを振りかざして、相手を叱かりつけても、相手の反発心を招くだけで逆効果だと考えたからです。

代わりに私は、ひとまずタナカミノルさんの音声コーチングでも登場する『鏡の法則』を用いて起きた出来事を眺めてみました。

すると、次のような問いが頭に浮かんできました。

「そもそも子どもにとやかく言えるほど、私は挨拶ができている?」
「子どもは親である私を見て、他人に対する反応を学んでいるのだとしたら?」

『鏡の法則』とは
野口嘉則氏の著書にある人間関係の考え方。目の前に起きている人間関係の問題や出来事は、そのまま自分の内面やあり方を映し出しているに過ぎないという法則。

感じが悪いのは自分だった

子は親の鏡

それから数日間、自分が他人に対してどういう態度をとっているのかを観察してみました。
すると次のような行動パターンが見えてきました。

  • 挨拶されたらペコっと頭を下げるだけ。あるいは、ボソッと小さい声で挨拶する。
  • 自分から挨拶はしない。
  • 無表情であることが多い。

そう、他者に対して「無関心で・無愛想で・感じ悪い」のは自分だったのです。

挨拶できないのは、性格の問題?

自分自身の「感じ悪い」対人パターンに気づいた私。

だけど、だからといって急に「よし。今日から感じのいい人になろう。ニコニコして、積極的に皆に挨拶しよう!」とはなりませんでした。

むしろ私の心の中は「挨拶できない言い訳」で溢れかえっていました。

「だって私、内向的だし。自分から挨拶なんて柄じゃない。
でも、人づきあいには困ってないし。」と。

母としてどう生きるか

だけど「このままでいいのか?」というとそうではない気がしました。

もしここで私が「変わらないこと」を選択したら?
つまり、他人に対して「無関心で・無愛想で・感じ悪い態度」を取り続けたら?

私のそういった態度を娘が「正しいものだ」と受け取って真似し続けたら?

そもそも、私が娘に「感じ悪い」と感じたように、知らず知らずに誰かに不快な思いをさせているのだとしたら?

母として、人として、私はどうありたい?

この問いが浮かんだ時、私は「軽やかに、よりよい人間関係を築いていくスキルを向上させ続ける姿を背中で見せる母」でありたいと思いました。

すると「言い訳しまくって、何も変えないこと」を選択することは、母としてありたい姿からズレるなと感じたので、「自分の対人パターン」を少しずつ変えていくことにしました。

もちろん自分が変わることで、実際に娘が変わるかどうかは分からないですし、それは私がコントロールできることではありません

だけれども、「いくつになっても・いつからでも変わっていける」という姿を母として表現したいと思ったのです。

 

対人パターンを変えるには?

性格を変える?

当初私は「内向的な性格だから挨拶できない」と考えていました。

だけど、もしそうであるならば、一生懸命頑張って外向的な性格にならない限り、私は一生挨拶ができない人になってしまいます。

「いくら母として頑張ろう!」という決意が強くても、性格を変えるのはそう簡単なことには思えませんでした。

そこで、私はタナカミノルさんのオーディオコーチングで学んだ考え方を用いて、発想を転換してみました。

タナカミノルさんは一貫して「人は善良である」という前提に立ち、「どんなマイナスに見える行為もその人にとっては何かしらのメリットがあるからやっている」と考えます。

決して誰かを「悪い人」と決めつけたり、特定の行動を「悪いもの」と決めつけて責めたりしません。

私はタナカミノルさんのそういった姿勢を踏襲してみました。

つまり、挨拶できない自分の性格や、挨拶しないという行動を責めるのではなく、何かしらメリットがあるから挨拶しないことを選択しているのだと考えたのです。

挨拶しない本当の理由とは?

すると「自分が傷つかないために挨拶しない」という選択をしていた可能性が見えてきました。

「声をかけたけど、返事がない」という事態に直面することで、「自分は相手にされないちっぽけな存在である」と感じる事態を心密かに恐れて、避けていたのです。

そうと分かった瞬間、一気に問題がシンプルなものになりました。

「挨拶するか/しないか」という問題は、「無視されて傷つくリスクを背負って、人と繋がる勇気を持つか/無視されて傷つきたくないから、人と繋がらないでおくか」という選択の問題なのだと。

まさに、ベストセラーとなった『嫌われる勇気』に登場する『幸せになる勇気』の問題だということが見えてきたのです。

嫌われる勇気か/現状維持か

課題が明確になれば、あとは選択するだけです。

「今まで通り変わらないことを選択して、何となくモヤモヤした日々を過ごすか」
「少しの勇気をもって行動を変えていくことで、新しい現実を体験するか」

私は「少しの勇気をもって行動を変えていくこと」を選ぼうと思いました。

その際、勇気を持って行動することを後押ししてくれたのが、タナカミノルさんのコーチング音声で出てきた「リスクホメオスタシス」という概念でした。

詳しくはタナカミノルさんのコーチング音声で解説されているのですが、この概念を知ったことで私は

「挨拶なんて、命の危険も、破産リスクも、大切な人と仲違いするリスクもない。
すっごく低リスク。その割には、知りあいになりたかったような人と親しくなるチャンスも運んで来てくれる可能性があるもの。
傷つくリスクなんかさっさと取ってしまって、やった方がいい」

と思えるようになりました。

 

挨拶が連れてきてくれた豊かな人間関係

行動を変えていく

「挨拶をした方がいい」と思えるようになると、自然と「感じのいいママさん・パパさん」の表情やしぐさ、声のトーンなどを見習って、積極的に挨拶をするようになりました。

もちろん今までの行動を変えていき、それを習慣にしていくまでは、毎回、少しの勇気が必要でした。正直「面倒だな。自分らしくないな」と感じることもありました。

でもそう感じる度、

「今まで通り変わらないことを選択して、何となくモヤモヤした日々を過ごす?」
「少しの勇気をもって行動を変えていくことで、新しい現実を体験する?」

と自分に聞き、勇気を持つことを選びなおしました。

一緒に子育てをする仲間たちに

その結果、保育園の保護者たちは徐々に雑談する仲になり、紫陽花が色づく頃には「一緒に子育てをする仲間」へと変わっていきました。

例えば、ホームパーティーをしたり、アスレチックや地元のイベントなどに一緒に出かけたりするようになりました。

子どもたち同士で楽しく遊んでいる間、大人は、しばし育児から解放され、会話を楽しむという、みんなにとって「楽しい時間」が増えるようになりました。

それまで1人育児を担うことに負担を感じていた私は「感じ悪い娘」のおかげで、夢のような人間関係を得られたのです。

夫婦関係にも好影響が

さらに、望む人間関係を自由に作り出す能力が向上したことは、夫婦関係にもいい影響を及ぼしました。

私は、夫が仕事に専念できるよう、育児と家事を自らの意志で一手に引き受けていたのですが、1人で育児を担うことにしんどさを感じていました。そして内心、「育児をしない」夫を責めていました。

だけど、他の保護者達と協力して育児をする関係が築けるようになったことで、育児負担が一気に軽くなり、夫への不満が解消されていきました。

分かりやすく数値化してみると、こんな感じです。

育児の量を10とすると、今まで2人でそれを9(私)と1(夫)に分けていたのが、分け合う人数が増えたので、自分の担う量が6くらいに減った感じです。

「夫/妻」の2人で育児を押し付け合うのではなく、よりたくさんの人と楽しい時間を分かち合う中で、「みんなで」育児を行っていくことで、夫に対してネガティブな感情を抱くことが大幅に減ったのです。

 

まとめ

以上のように、子どもに対して「感じ悪い」と感じた出来事をきっかけに、私は予想もしなかった豊かな人間関係を得ることができました。

思い返すと、私は次の3つのことを実践しただけに過ぎません。

  • 自分のことも、相手のことも責めない。
  • 「自分がどうありたいか?」「そのために自分にできることは何か?」を考え実践する。
  • 「勇気を持って、望む生き方に近づいていくことを選択するか/恐怖に怯えて、モヤモヤしたまま何も変わらないことを選択するか」を自分で選び続ける。

シンプルだけど、パワフル。
シンプルだけど、少しの勇気が試される。

少しずつ勇気ある一歩を歩み続けるとしたら、あなたはどんな一歩を踏み出しますか?

私自身、これからもあらゆる分野で少しずつ現状を変えていくための勇気ある小さな一歩を踏み出し続けます。水面下で今もいくつか実験しているので、いずれ他の記事でその過程をご報告できればと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。
あなたの楽しい時間が少しでも増えるヒントになれば、嬉しいです。

P.S.「娘はどうなったのか?」
ちなみに「娘はどうなったのか」というと、この前、休日にバッタリお友達と会ったら「おはよう」と言って手をふってました。

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この記事を書いた人
渡辺ゆり

タナカミノル氏との出会いをきっかけに健康状態・人間関係・キャリアが激変。慢性的に疲れが取れず、常に何かしらの「病気」を抱えていた身体は、子どもと元気に終日遊びまわれるまでに回復。離婚危機に瀕していた夫婦関係も改善し、4年に渡る別居を解消。勤めていた鉄道会社を辞め、映像クリエーター/ライフコーチとして独立。
現在は「好奇心に従って情熱を燃やし続ける生き方」を試行錯誤しながら実践中。

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